Planet Savers株式会社の活動報告
2050年のネットゼロ達成に向け、CO2排出量を削減するだけでなく、直接的なCO2除去が求められています。その中でも、大気中CO2直接回収技術(Direct Air Capture: DAC)は、気候変動対策における革新的な技術として注目されていますが、現行のコストは1トンあたり1,000ドルと非常に高く、普及にはまだ課題が残されています。
この課題解決に挑む同社は、ゼオライトを基盤とした独自のCO2吸着材と回収装置を開発し、2030年までに1トンあたり100ドル、2040年までに50ドルにコストを削減することを目指しています。ゼオライトは安価で耐久性が高く、電気のみでのCO2吸脱着が可能であるため、他の吸着剤と比較しても効率的です。
同社のビジョン達成に向け、装置要素技術の検証が最大の課題です。現在、1日あたり10kgのCO2を回収可能なDAC装置を稼働準備中ですが、要素技術のさらなる検証が必要です。また、吸着剤を保持する構造としてペレットを使用していますが、ハニカムやフィルター技術による圧力損失低減の検証を通じて、回収能力・効率の向上が見込まれます。
このような取り組みを加速させるため、NIPPON INNOVATION TRYOUTでは、同社の技術革新と社会実装を推進するために、PoC実証実験先の紹介を含むさまざまなサポートを行っています。
2050年に向けた持続可能な未来の実現に向け、このビジョンに共感いただけるパートナーの皆様からのご支援をお待ちしております。